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第5章 電話番号

　次の日。仕事は休みで、彼は昨日のこともあり、病院へと行った。私も朝の薬を飲む。何年か前のあの日のその前のことでフラッシュバックが出るとパニックを起こしてしまう。病院では、PTSDと診断された。

　本当は彼といるのがいけないということも、人の心配をするよりも自分のことを優先すべきということも分かっている。病院には彼のDVのことは言っていない。言うと別れを進められるのは目に見えて分かっているから。

　昨日、久しぶりに会った成瀬くんは、あの時の優しい成瀬くんのままで。彼を擁護するようなことを言ったけれど、本当は、成瀬くん、私はまだ貴方のことも好きです。