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心雨~愛を探して~
第5章 電話番号
昨日の着信履歴は彼に削除されてしまった。一か罰かで記憶の中にあるナンバーを叩く。何度目かのコールで着信は止まった。
「もしもし」
「成瀬くん?」
「そうだよ」
「電話番号、変わってなかったんだね」
「あぁ。お袋が払い続けていてくれたみたいで」
「そっか。あのね、昨日はごめん。私、テンションおかしかったし、それに――」
「いいよ。俺のほうこそ変なこと言ってごめんな。今、ちょっと出られるか? 俺、東京出てきたばっかでなんも分からなくて、案内して欲しいなって」
「ごめんね。彼も今日は休みで、病院行ってるから帰ってきたらご飯食べに行くから。あ、ラインしてる?」
「してるよ」
「じゃああとで電話番号で友達追加してメッセージ送っとくから」
「分かった。じゃあな」
本当は、成瀬くんの声を聞いて、すぐにでも会いたくなってしまった。だけど、そんなことは許されない。成瀬くんに迷惑はかけられない。
電話が終わってすぐぐらいに彼が帰ってきて、私達は近くの定食屋にご飯を食べに行く。お互い違うものを頼んで、おかず交換なんてして……ほら、私達、普通のカップルだ。
「もしもし」
「成瀬くん?」
「そうだよ」
「電話番号、変わってなかったんだね」
「あぁ。お袋が払い続けていてくれたみたいで」
「そっか。あのね、昨日はごめん。私、テンションおかしかったし、それに――」
「いいよ。俺のほうこそ変なこと言ってごめんな。今、ちょっと出られるか? 俺、東京出てきたばっかでなんも分からなくて、案内して欲しいなって」
「ごめんね。彼も今日は休みで、病院行ってるから帰ってきたらご飯食べに行くから。あ、ラインしてる?」
「してるよ」
「じゃああとで電話番号で友達追加してメッセージ送っとくから」
「分かった。じゃあな」
本当は、成瀬くんの声を聞いて、すぐにでも会いたくなってしまった。だけど、そんなことは許されない。成瀬くんに迷惑はかけられない。
電話が終わってすぐぐらいに彼が帰ってきて、私達は近くの定食屋にご飯を食べに行く。お互い違うものを頼んで、おかず交換なんてして……ほら、私達、普通のカップルだ。