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心雨~愛を探して~
第11章 不器用な愛
降り出した突然の雨。僕は、見てしまった。捨てた母親が新しい家族と幸せそうに笑い合っているところを。わざと通り過ぎて、母親の目の前で振り向いたけれど、僕のことに気づきもしなかった。
僕は無意識に彼女に電話をかけた。
「今すぐ会いたい……」
一方的に言って、彼女の質問には答えず、電話を切る。アパートに戻ると、部屋の前に既に彼女がいた。
「真守?! どうしたの」
部屋に入ると彼女はバスタオルで僕の頭を拭いてくれる。あの時も今みたいにその場に崩れ落ちた格好をしていた。
僕は無意識に彼女に電話をかけた。
「今すぐ会いたい……」
一方的に言って、彼女の質問には答えず、電話を切る。アパートに戻ると、部屋の前に既に彼女がいた。
「真守?! どうしたの」
部屋に入ると彼女はバスタオルで僕の頭を拭いてくれる。あの時も今みたいにその場に崩れ落ちた格好をしていた。