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心雨~愛を探して~
第12章 公園
 気づいたら、少し前に再会した公園まで来ていた。少し前なのにもう懐かしい。土砂降りの雨は、もう止んでいた。

「成瀬くんって、私のことなんでも分かるんだね? まるで魔法使いみたいだよ。あの時も今日も」

「そんなことない。俺はなにも変わってなくて、また間違えるとこだった」

 成瀬くんは、悲しそうに俯いた。その姿に思わず抱きしめてしまう。成瀬くんが私の背中に腕を回して、好きだと呟いた。

「でも、間違えなかった。この際、教えていなかったアパートを知っていた理由なんてどうでもいい。成瀬くんは、いつだって私のヒーローだよ。ずっと言えなかったけど、私も成瀬くんのこと――」

 その時、鞄の中から着信音が鳴り響く。着信に出ると警察からで、彼が自殺未遂をしたというので、事情聴取に来て欲しいというものだった。
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