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Good morning, shocking pink.
第3章 命令

スーツの彼は、急に身だしなみを整えはじめた。
えっ、もう終わり?
まだ足りない。
彼は後ろを向き、私に背中を向けて歩き始める。
「やだ、どこ行くの!?」
私はベッドから飛び降り、駆け寄って彼のジャケットの裾を摘まんだ。
すると彼は横顔を見せた。―――ぞくっとする程、冷たい目だった。
「どこって」
焦る私を嘲笑うかのように冷めた声。
「帰る以外に何があんの」
「い、嫌……」
「嫌?」
「お願い側にいて…? 何もしないでいいから……」
「じゃあ……」

