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秘密のキスは蜜の味【完結】
第30章 遠い800㎞の距離
****……ピン…ポ~ン
ん……?あれっ!私、寝ちゃってた。

さっき玄関のチャイムが鳴ったような気がする…
誰だろ「痛っ…っぅ」頭を動かすとまだズキズキする。

ダメだ起きれない……

私どうやって帰って来たっけ?

タクシーに乗ってからの記憶が曖昧だけど自分の部屋のベッドで寝てるんだから大丈夫だったって事だよね。

「あっ…鏡也君が…」違う鏡也君のわけない。

あれは部長?だよね。
やだ私ったら勘違いしてた。

そうだ鏡也君に電話しなきゃ…
痛む頭をゆっくり動かしバックに手を伸ばす。

あっ「はぁ~」そうだ携帯なくしたままだった。
終わってからショップに行こうと思ってたのに、そんな時間があるわけなかった。

おまけにこんな酷い頭痛に襲われるし。心配してるよね?鏡也君。

ほんとにどこで失くしたんだろ携帯。

ヒロちゃんに言われてすぐに使用停止にしたけど、とにかく携帯がないと不便で仕方がない。

なにより鏡也君と連絡が取れないことが寂しすぎる…明日こそはショップに行かなきゃ

ごめんね鏡也君…もうちょっとだけ待ってね。


──***
携帯無くしてから5日…これでやっと連絡ができる!

忙し過ぎて会社を抜ける時間もないし帰りは遅いし、もう泣きたくなったけど漸く新しい携帯が手元に来た。

落とし物として届いたって連絡に喜んだのに、壊れてるし…なんとかデータだけ復元出来たからまだ良かったけど。

とにかく鏡也君に電話しなきゃ。
履歴を見てきっと折り返してくれる。

ピッ…よし。ひとまずこれで安心

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