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秘密のキスは蜜の味【完結】
第7章 逢いたくて逢いたくて
***
電車の中で一頻り泣いていた──

この涙は何?

私はこれからどうすればいいの?


私……鏡也君の事を好きになってる。

まだ帰りたくないって思ちゃった……

私への気持ちをストレートに表現してくれる鏡也君が心地いい‼

でもすぐに逢える距離じゃないし、新しい出逢いに舞い上がってるだけかも!


私─熱しやすく冷めやすいタイプだから──

あと3ヶ月もすれば冷めちゃうかもしれないし!


祐輔は私にとって大事な人。

4年も一緒に居たんだもん簡単に別れたりなんてできないよ‼


私には祐輔がいる。

頭では分かってるの…

鏡也君と逢わなければいいだけの話し……そうすればきっと忘れられる。

簡単な事なのに──

だけど─それを考えたら苦しくなる。

もうすっかり鏡也君が心の中に入り込んじゃったよ。


涙を拭っていっぱい考えたって答えなんてまだ出せないの。

迷路に迷い込んだ自分。

バカ葉瑠─。
どんどん深みに嵌まってるね!


【もう帰ってる?今日逢える?】
祐輔からこんなメールが入っていたけど……

《本社の人達と食事して帰るから、遅くなるのごめんね》
ピッ……

祐輔……ごめんなさい。
こんな気持ちのまま会えないよ…

また1つ祐輔に嘘をついちゃった。

鏡也君に身体まで赦して、祐輔ともこのままなんてダメなのに──

まだフラフラしてる!
ほんと最低だよね!

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