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秘密のキスは蜜の味【完結】
第31章 離さないでよ……
「鏡也君…グスッ…顔見せて、」
「まだダメ」……なんで?鏡也君の顔見たいよ
「葉瑠ちょっと眼、瞑って」えっ?
なにするの?──いいから、ほらっ!瞑って─
うっうん、鏡也君…変なことしないでよ?
クスッ「大丈夫。変なことなんてしないよ」
ならいいけど─
急に私に眼を瞑れって…ちょっぴり怖いんだけど…
「まだ開けるなよ」うん
鏡也君の腕が一瞬だけど離れて…不安になった!
「あっ、鏡也君…どこいくの?」
クスッ……どこにも行かないよ大丈夫だから…
私が不安にならないように腕を掴んだまま回り込んで来る。んっ?目の前に鏡也君の気配がする!
フフッ……わかった、キスするんでしょ?
「………?………え」─鏡也、くん?……これ……
すると…「はい。いいよ眼、開けて」
「…………!?……な…に、これ?」グスン……
私の右手の薬指にキラリと光るホワイトゴールドのファッションリング。
小さなハートにホワイトとピンクのダイヤが寄り添うようにくっ付いてるの。
鏡也君を見上げると照れくさそうに微笑んでる。
「安いのだから貰ってくれる?」
鏡也君…ったら……グスッ、ウッ
「葉瑠に言うと、きっといらないって言うと思ったから黙って買ったんだ……どうしても渡したくて……」
「………///」あっ気に入らない?
似合うと想うんだけど……って!
ブンブン…違うの。
グスッ……ヒックッ、嬉しすぎて…言葉にならないだけ!
私が指を眺めたまま喋らないから……
心配したんでしょ?…顔を覗き込んで来る!