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秘密のキスは蜜の味【完結】
第7章 逢いたくて逢いたくて
ドアを閉めた途端、力が抜けて経たり込んだ──
ドンドン
「はる?大丈夫?気持ち悪いの?─」ガチャガチャ
「葉瑠…ここ開けて!」
ブンブン…だめ。
「うっ……グスッ……ンッ……」
ジワジワと涙が溢れて──苦しい。
ごめん。ごめんね祐輔。
膝を抱えて俯くと涙がこぼれ落ちる…
「……ンッ……ンゥ……ウェッ…ヒッ……」
早く出なきゃ祐輔が心配する!
─けど涙が止まらない
鏡也君─私どうしたらいいの?……
苦しいよ。こんなにも鏡也君の事が──
祐輔に聞こえちゃう─
トイレの水を何度も流し声を抑えて泣き続けた!
どれくらいそこにいたのか、一頻り泣いて漸く落ちついた。
ドアを開けると………
祐輔が待っていてくれた!
あっ、ずっとここにいたの?
「気持ち悪かった?大丈夫?」
「うん!─ごめんね。─ちょっと─飲み過ぎた。」
「くち濯ご」って手を引いてくれる。
「泣いたの?眼が腫れてるよ!」
優しく頬を撫で心配そうに顔を覗き込む─
「……あっ…あの、気持ち悪くて吐き過ぎて涙が…」
私の事を心配して気を使ってくれる祐輔に申し訳なくて……
優しい祐輔に罪悪感でいっぱい! 苦しい!
「葉瑠…ベッド入って!もう寝よ…」
優しく頭を撫でてくれる!
「祐輔……ごめんね。ありがと」
「んっ!」その日は祐輔の優しさに甘え罪を隠して眠りについた。