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秘密のキスは蜜の味【完結】
第10章 ダメ…離さない!

携帯も解約されてて連絡が取れなくて、その時の鏡也君は酷く荒れて見てられなかったって!

「鏡也君ずっと久美ちゃんを待ってたもんね」

──そう…だったんだ

鏡也君……久美子さんを待ってたの?


英美ちゃんと真司君の会話を聞いて、なんか急に胸をギュッて掴まれたように痛くなった。


「そう言えば葉瑠ちゃんって何となく久美ちゃんに似てるよね」

「え~そう?ま~雰囲気だけね」

私と久美子さんが?……


「さっきの久美ちゃんの様子だとまだ鏡也君のこと好きなのかな?」

「どうだろうね?鏡也君はもう吹っ切れてるんだろうけど……」

「…………………!」

「葉瑠はどう思う?─葉瑠…はる!」
んっ?なに?

〝どうしたのボーっとして〟ううん何でもない
英美ちゃんと真司君の会話がさっきから頭の中でぐるぐる回ってる。


「葉瑠……?……」

「真司!喉乾いた。何か買ってきて」あぁいいよ!

真司君がベンチを離れるとすぐに英美ちゃんが話しかけてきた……

「葉瑠?鏡也君が気になるの?」──えっ?

「もしかして─鏡也君のこと……」


英美ちゃんの言葉に動揺した…どうしよ!

「祐輔さんのプロポーズを断るのって鏡也君が関係してるんじゃないの?」


「…………ううん。違うよ!鏡也君は関係ないよ。」


「………そう?ならいいけど」

まだ英美ちゃんには言えないよ!
祐輔の事まだ終わってないもん。あとでちゃんと話すからごめん英美ちゃん。

「鏡也君遅いね」

そうだね……!

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