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秘密のキスは蜜の味【完結】
第10章 ダメ…離さない!
「少し寒くなってきたからお店の中入ろ」
「あっそうね」
英美ちゃんは妊婦さんだもの身体が冷えないように気を付けなきゃ。
お店の中から外を眺めるけど……
鏡也君が来る気配がない!
もう冬だもの…時間は早いけどすっかり外は暗くなっちゃった。
「英美ちゃん!真司君と観覧車行ってきて」
「いいよ。鏡也君来るまで待ってるよ」
……でも遅くなると寒くなっちゃうよ
「メールしてみるから先に行ってて、すぐ追い掛けるから、ねっ?」
〝そう?葉瑠…ひとりで大丈夫?〟
大丈夫だよ。ほんと心配性なんだから
「すぐ来てよ葉瑠」………うんすぐ行くよ!
メールしてもいいかな?
でもきっと話が込み入ってるのかも……もうちょっとだけ待ってみよう。
それからどれくらいの時間が過ぎたのか分かんないけど──
はぁ~遅いな鏡也君!
「──葉瑠ちゃん!鏡也君まだ来ないの?」
あっ真司君。もう終わったの?
「ちょっと鏡也君遅すぎ。葉瑠…メールしたの?」
あっ!メールは結局…できなかった。
「まったく鏡也君はいつまで話してんのよ」
英美ちゃん怒ってる。
「どうだった夜景、綺麗だった?」
「もうっ…えっ夜景?曇っててよく見えなかったよ」
〝あ~夜景も鏡也君にもイライラするわ~〟
まだ話してるのかな?
鏡也君…早く戻ってきて、不安だよ。
「葉瑠…もう先に帰ってよ? 鏡也君にはヒロちゃんのお店に行ってるってメールすればいいよ!」
うん葉瑠ちゃんそうしよ?
俺がメールするから……
えっ………うん。でも──