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秘密のキスは蜜の味【完結】
第10章 ダメ…離さない!
首を振って一歩づつ下がってく「もういい」
「──何がいいの?……駄目だよ」
葉瑠の言葉に胸がズキっと痛くなった。
俺が前に出ると葉瑠が後ずさる…
「もういいから、あっち行って」グスッ
「葉瑠…お願い話し聞いて」
頼むよ逃げないで…
腕を掴むと激しく抵抗する。
「やだ。離して」
手を振り回し逃げようとするから…それを押さえようとしたんだ。
「うっ痛っ……」
葉瑠の爪が俺の頬をかすめた。
「あっ」
一瞬、怯んだ葉瑠を構わず葉瑠を抱き締めた!
こんなに身体が冷えて震えてる。
「ウェ…ウッ…やだ…嘘つき。嫌い。離して!」
バシバシ、バシバシ、
葉瑠は泣きながら俺の背中を叩いてくる。
「ダメ離さない。離したら葉瑠は逃げるだろ」
「葉瑠を愛してる!嘘じゃないよ」
「やだ。嘘つき!だいっきらい…ヒック、ヒック」
葉瑠そんな事言わないで胸が苦しくなるよ!
「頼むよ!嫌いなんて言うなよ」
お願いだから‼
「葉瑠…ごめん弁解さしてお願い」
「やだ……ヒック…バカッ……」
ごめん。傷つけて─
「嘘つき。すぐ戻るって…言った」
「うん。ごめん」
「観覧車一緒に乗ろうって……」
葉瑠……俺が悪かった‼ ほんとごめん。
「どこへでも…行っちゃえ」
「だめ行かないよ。」
「久美子とは何もない。もうとっくに終わってんだ」
「私が…久美子…さんに似てるから?」
えっ?
「久美子さんが居なくて…私が…似てたから……だから、私に…近づいたの?」