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秘密のキスは蜜の味【完結】
第10章 ダメ…離さない!
なに言ってんだよ!
「葉瑠と久美子は全然違う。似てないよ」
「私が…いつまでも…ハッキリ、しないから久美子さんとこ…行っちゃうの?」
……そんなわけないだろ!!
「行かない。葉瑠がいるのに行くわけないだろ」
「でも─帰ってくるのずっと待ってた…って…」
「久美子さんが帰って来たから私はもう…いらないんでしょ?」
「葉瑠、そんなふうに想ってたの?違うから」
俺の腕の中にいる葉瑠を更に強く引き寄せる!
「葉瑠を愛してんだよ!ほんとだから」
葉瑠……頼むよ信じて!
「葉瑠…聞いて?…俺と久美子はもう終わってる」
………?…?待ってたってのは1年前の話だよ!
「久美子には戻りたいって言われたけど…俺には葉瑠がいるからって…葉瑠じゃなきゃダメなんだって言ったんだ」
「久美子を納得させてから葉瑠のとこに戻りたくて遅くなった。」
「……………」
「真司からメールが来たから、葉瑠も一緒に帰ったと思ってたんだ」
これは言い訳なんだけど……
「……………」
ほんとだから。英美ちゃんから葉瑠が俺を待ってるって聞いてすげぇ~焦った。
このまま逢えなかったらどうしようって……
携帯も繋がんないし……
不安で仕方なかったよ!
俺の背中に回した手に力が入りギュッと抱きついてきた。
「寂…しくて…」うん。
「カミナリ…鳴って…こわ、くて…」うん。
ひとりで寂しかったね。ごめんな。