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秘密のキスは蜜の味【完結】
第10章 ダメ…離さない!

「片付けなきゃ」
いいよ後で俺がやるから──!

私を抱えたままベッドに腰掛けるとシャツの下から手が入ってきて身体中を撫でてくる。

「だめだな俺、すぐ葉瑠がほしくなる」


鏡也君……首に手を回し鼻先が触れる距離で見つめ合いそっとキス。

優しい眼で見つめられるとなんかドキドキする。


「あっ?たいへん。」「へっ?なに?」

今日帰れないって家に電話しなきゃ─

「もう夜中だよ!寝てんじゃない。」あっそっか。

じゃメールだけしとくから──充電しなきゃ!

急いで鏡也君から降りて携帯を探った!


鏡也君は後ろから私に抱きついてきて…
「まだ?葉瑠……早く」うん待って!


充電しながら電源を入れると─次々と着信とメールの表示。


えっ?───祐輔──

どうしよ!

「はる…どした?」
「あっううん何でも「彼氏?」

あの……私の携帯を覗き込んだ鏡也君の表情がだんだん不機嫌になってきた……


「葉瑠……逢いたいって!連絡ほしいってさ!」

そう言うと私から離れてベッドにゴロンと転がった

「鏡也君……」
鏡也君の態度に不安になった。
手を延ばすと私に背を向ける──あっ!


延ばした手が空をきってズキンと胸が痛くなった。


「葉瑠。ちょっと待って!俺今すげ~嫌な奴だな」

落ち着かせるから…ちょっと待って!

背中を向けたままそう言われて…

鏡也君に触れることも出来ずにただその背中を見つめる事しか出来なかった!

鏡也くん─

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