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秘密のキスは蜜の味【完結】
第11章 君は俺だけのモノ
「俺……正直葉瑠をあなたに渡したくないです。…大阪に無理矢理にでも連れて行きたい」
「それは……ダメです」
「ずっと近くにいるのに遠距離の貴方に葉瑠を奪われるとは思ってもいませんでした」
今までは俺が近くにいたから他の男から遠ざけて来れたけど……俺が転勤したら葉瑠に声掛ける奴はたくさんいると思いますよ。
「これから葉瑠をどうやって守るんですか?…」
んっ………「それは…これからよく考えます」
そこまで、まだ考えてなかったからハッキリと返事が出来なかった。
「もし葉瑠を傷付けたりしたら、俺…また葉瑠を奪い返しますから」
「それは絶対させません!」
「─わかってました!もう葉瑠とは戻れないって……今日は最後の俺の抵抗で来て貰ったんです!」
「もう俺の出る幕は無さそうですね」
「葉瑠を泣かさないで下さい。お願いします」
葉瑠がキッチンで俺らの話を聞いて泣いている。
「祐輔…」
「葉瑠……頼むから泣かないで。ほらっ珈琲冷めちゃうよ」
うんそうだね!
「珈琲飲んだらもう帰んな!俺…引越しの準備するからさっ」
「祐輔…私手伝うよ」
「ダメ。そんな事しないで…帰んな!」
「──ごめんなさい。」
葉瑠の彼氏は最後まで男前だな!
俺は…葉瑠を奪った男だ─
殴られたって仕方ないのに……
────
「そろそろ帰ろうか?」 うっうん。
「葉瑠を……お願いします」
「──」無言で深く頭を下げた。
「最後に…葉瑠と二人で話してもいいですか?」
もちろん!「外で待ってるから」