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秘密のキスは蜜の味【完結】
第12章 ゼロから始めよう
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拗ねる鏡也君をなんとか宥めてマンションに戻って来た。

「いつ引っ越すの?」

「年末は忙しいから…今月中には移りたいけど!」

そっか私もそんなに頻繁には来れないし…

「今日明日で少し片付けよ?手伝うから」

「サンキュー─助かるよ」

「俺のものはほとんどこの部屋にあるのだけだからすぐ終わるだろ」


テレビとか冷蔵庫とか大きいものは、お友だちのなんだって。

そういえば……!

「ねぇ鏡也君?私何回かここにお泊まりしてるけどお友達は知ってるの?いつも居ないでしょ?」

会ったことないのに部屋に泊まったりして大丈夫なのかな?昨日も泊まっちゃったけど……

「えっ?………あぁ知ってるよ!知ってる」

知ってるんだ!
…じゃ挨拶とかしたほうが良いと思うんだけど

〝いいよしなくて俺が言っとくから〟

鏡也君はそう言うけど!なんか気が引けるよ。


「今日はお友達帰ってくる?…」

「えっ!……今日も帰って来ないんだよ。だから葉瑠は遠慮しないで泊まればいいから」

鏡也君?なんか焦ってない?

「今度お友達に会わせて?」

「へっ……いやいいよそんなの」


なんか怪しくない?…なんか会わせたくないみたいな感じがするけど。

そもそもルームシェアのお友達ってほんとにいる?

鏡也君と話してても何の話題も出てこないし名前だって聞いたことないけど‼

もしかして……ルームシェアの相手って女の子じゃないでしょうね?

そんなわけないかぁ!

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