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秘密のキスは蜜の味【完結】
第12章 ゼロから始めよう
「もう眠いから寝る」
私が聞いたから鏡也君は答えただけなのに─
もういい…聞きたくない!
鏡也君に背中を向けて寝たふり。
聞かなきゃよかったな─
「クスッ。葉瑠?なんで背中向けて寝るの?」
「ほらっこっち向いて!」
無理やり身体を向き合わせるから、ギュッって眼を瞑る。
「は~る」ツンツンって指で身体をツツイてくる。
「寝てるの」
「起きてんじゃん!」
チュッ。─唇の横にキスされてほっぺにキスされて
クスックスッ……「寝ちゃったの?葉瑠…」
「……………!」
「そっか」コチョコチョコチョ─んっ──キャハハハ
擽るから笑っちゃうでしょ!
「コラッ寝たふりすんな」ムッ─だって!
「ヤキモチ妬いたの?」
だってそんなに嬉しそうに話さなくてもよくない?
「今は葉瑠が一番だよ」───わかってるけど─
「そんときの彼女より葉瑠の方が綺麗だし、可愛いし、エロイし…俺は好き」
なによそれ?エロイは余計でしょ!
「どんな葉瑠でも……俺には葉瑠が一番なの」
目の前はすぐ鏡也君の顔があってちょっと動けばもうキスしちゃいそう。
そんなこと言われたら……キスしたくなっちゃう!
ちゅっ。やっ!なんか恥ずかしい。
私からキスしたんだけど、急に恥ずかしくなって鏡也君の胸に顔をうずめた!
「葉瑠…顔あげて─あっ真っ赤だ」やだ!
今度は鏡也君から私の大好きなキス。
何度も何度もされて息が弾んじゃう!「はぁ…」
「ダメだ。キスしたら葉瑠が欲しくなっちゃう」