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秘密のキスは蜜の味【完結】
第12章 ゼロから始めよう

二人でやれば早く片付くはずなのに中々進まない。

「葉瑠?終わんないだろ」

「あっ鏡也君だ。キャ…やっぱり鏡也君カッコいいね」

なぜなら葉瑠が俺の昔の写真を見つけて床に拡げてるから……

「こらっ散らかすなよ」
待って、ちょっとだけ!

「ねぇ…これはいつの写真?」

……んっ?…これは大学の時かな。

なぁ葉瑠…終わんないよ。

「あっこれ………だ~れ?」

んっ?……あっこれは~そんときの彼女……!

そういえばそんなの撮ったな忘れてたよ。

「………ふ~ん。大事に持ってるんだ?」


「いゃ忘れてたんだよ!葉瑠が嫌なら捨てるよ」

「べつにイヤなんて言ってないけど……」


クスッ…「おいで」
葉瑠を膝に抱き寄せた。

「な~に?」
「いいのか?持ってて、気にならない?」

「それは、気になるけど……でも昔の事だから平気。今は私だけでしょ?」

そりゃもちろん。葉瑠だけだよ。

「じゃいいよ持ってて」そうか?…


「ねぇ子供の頃の写真は?見せて……」


「ないよ。そんなの」

「え~…なんで?」って聞いてくるけど……

「実家にあるけど、普通さ~男が一人暮らしする時…子供の頃のアルバムなんて持って来ないだろ?」

そうなの?………ふ~ん見たかったな!って

「いつか実家に連れてく時が来たら見せてあげるよ。その時までお預けだな」

「……………?」
葉瑠は恥ずかしそうに俯いてる。

「わかったの?葉瑠」

コクン。「わかったょ」

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