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秘密のキスは蜜の味【完結】
第13章 ふたりの休日……
電車が駅に着くと急いで改札を出た!
まだ男が近くにいたらどうしよう。
とにかく早く駅から離れたくて自然と急ぎ足になる
あっ、あれっ?──こんなとこ通ったかな?
昼間の様子と違って見えるから、覚えてた道に自信がなくなっちゃった!
人の気配を後ろに感じると振り返っては確認する。
つけて来てないよね!
どうしよ迷っちゃた。
鏡也君がもう一度電話で教えてくれてたのに…
大丈夫って聞き流してから…
私ってほんと馬鹿だよ!
しばらくウロウロして見覚えのある道にやっと出た
たしかここを曲がったよね?
あった。あそこだ!…
だいぶ時間は掛かったけど何とか着いて良かった。
ガチャ。
「お邪魔します」わぁ凄い片付いてる!
……ってここだよね?
もう1度玄関を出て部屋番号を確認する。
うん間違ってない‼
こんなに綺麗になってて忙しいのに頑張ったんだね鏡也君。
ソファに座って「ふぅ」漸く着いた安心感。
背中をソファに凭れると緊張がとけて眠くなってきた。
「……る……はる…!葉瑠…」
はっ?
「あっおかえり」
「ただいま。良かった、ちゃんと来れたな」
「葉瑠…暖房も付けないで寒くなかったか?こんなとこで寝たら風邪引くぞ」
うっ…うん。ごめん。
「先に着替えよ?─ほらっ葉瑠もおいで」
ガシッ。─「んっ?どした?」
ギュッ……「………!」鏡也君に抱き付いたまま。
「どした?寂しかった?ごめんな遅くなって」
「…………」ブンブン
鏡也君…ごめんね、ちょっとだけ─
このままでいさせて!