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秘密のキスは蜜の味【完結】
第13章 ふたりの休日……
「葉瑠…なんかあったのか?ちゃんと話して」
「───道迷っちゃった」
「やっぱり?」
うんやっぱり。でもなんとか来れたよ。偉い?
「クスッ。うん偉かったな。お利口さんだ葉瑠は!」
クスッなにそれ。
鏡也君がギュッってしてくれて安心する!
「で…あとは?他にもあるんだろ?何があった?」
………なんで分かるの?
「葉瑠?」
「痴漢」
ガバッ。はっ?
私の肩を掴んでジーと見つめてくる!!
「痴漢に遭ったの?」コクン。
「電車?」コクン。
「なんで。指定席だろ」ブンブン─違う。
「なんで…指定席にしなかったの?」
「何された?どうされたか言って」
鏡也君、怒ってるの?
喋ろうとするけど次々に問い掛けられて……答えられない。
「ごめんなさい節約しようと思って指定席にしなかったから」
私がいけなかったの。
でも大きな声出したらすぐ逃げたから大丈夫だったんだけど……
「あっごめん怒ってないけど、触られたんだろ」
ちょっとだけ。
「どこ?」─太もも。
「だけ?」─あとショーツの上から撫でられた。
「ムッ!くそっ。」…………ごめんなさい!
「─葉瑠は悪くないよ。怖かったな!ごめんな夜来させたから」
ブンブン……そんなこと言わないで…
「何で指定席にしなかったの?俺が払うって言ったでしょ」
そうなんだけど─つもり貯金したら鏡也君にたくさん逢いに来れるかなって思って……
「そっか…でもそれで痴漢に遭ったら嫌だろ」
コクコク。
「次からは絶対指定席にして…約束できる?」
はい…ごめんなさい。