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秘密のキスは蜜の味【完結】
第15章 突然の訪問者

「ちょっとお父さん。何とか言いなさいよ」
お母さんが動かないお父さんの腕を引っ張ってる。

「はっ!あっあぁ~なっ、なんだ葉瑠…彼氏もう出来たのか?」


「そっそうなの。黙っててごめんね」

「なんか事情がありそうね!さぁ上がって…なんか今日は楽しくなりそうねお父さん」

お母さんは鏡也君を見てにこにこしてる。

今のこの状況についていけないんだけど!

「ゆっくりしてって。話しは後でゆっくり聞くから葉瑠の部屋でも見てて。ほらっ葉瑠早く案内して」

うっうん。

「あっすいません突然……お邪魔します」
「いいのよ~遠慮しないで」


バタン…

「鏡也君どうしたの?突然来たからビックリした」

「葉瑠…電車に痴漢がいただろ?隣の車両から葉瑠をジッと見てた男がいて……何もされてない?」

えっ?されてないけど!

「あっもしかして……電車でね?課長と偶然一緒になって、隣が空いてたからずっと話しながら帰ってきたの」

鏡也君が見た人って課長の事かも─
「課長──そっか、だから俺を見て笑ったんだ」


「そっか。何もなくて良かった」
鏡也君は…私のベッドに腰掛けて〝よかったよかった〟って呟いてる!

鏡也君ったら私を心配してわざわざここまで来てくれたの?

ドスッ………うっドタ…「つぅ─葉瑠…痛い」

だって鏡也君・・・・嬉しくて嬉しくて鏡也君の胸に思いっきり飛び込んじゃった。

ひっくり返った鏡也君の上に乗っかったまま抱きついた……

「鏡也君嬉しい、ありがとね」

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