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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…
《鏡也君お疲れさま。今帰って来たよ!》
葉瑠も随分遅いんだな!
どうせ仕事もまだまだ終わらないんだ、葉瑠の声を聞いてパワーを貰おう!
ププププ…トゥルル…ルル……トゥルル…ルル
ガチャ「鏡也君。終わったの?はぁはぁ」
「クスッ…イヤまだ終わんない!どうした息切らして」
「お風呂入るとこで着信があったから慌てちゃった…」
息切れするほど慌てたの?
──クスッ──なんか想像できるわ
「いま裸なの?」
「クスッ…さあね?」
いいじゃん─教えてよ。
「着信かあったから急いでタオル巻いたの」
なんだ残念!
「な~に?残念って!」
だって風呂入ろうとしてたなんて聞いたら普通…裸を想像するだろ?
「鏡也君ったら電話でもエロ魔神なの?」クスクス。
そうだよ!葉瑠にはね。
「まだ終わらないの?」
あぁ今日は帰れないかも──
「そんなに忙しいんだ。疲れてない?」
疲れてるよ凄く…だから電話した。
葉瑠の声聞くと元気出るからさぁ。
「ご飯は…食べたの?」
んっ?─そう言えば食べてないな忘れてたよ。
葉瑠に言われて気が付いた──
珈琲飲み過ぎて…腹も減ってないけど…
「ダメよ!ちゃんと食べなきゃ」
ありがと心配してくれて!
あとでちゃんと食べるよ。
「ほんとに食べてよ!分かった?鏡也君」
クスクス─あぁ分かったよ。
ほんと。葉瑠と話してると元気出るよ!
〝クシュン〟あっ葉瑠。
ごめん風呂に入るとこだったな
風邪引いたら困るからもう切るよ!