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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…

「─遠藤、お前まだ─えっ?─葉瑠…」

鏡也君は遠藤さんに声を掛けると、視界の端に私が居るのに気が付いてビックリしてる!

「あっ葉瑠…」
ニッコリ笑って私に手を延ばしてきた!

「…………」鏡也君の顔を見た途端に涙がジワジワ溢れてきた!

「えっ葉瑠…?」

鏡也君は私の涙を見てビックリしたみたい。
遠藤さんと私を交互に見比べてる!

「葉瑠…あの遠藤は違うから。誤解するなよ」

バッ……
「葉瑠…待って」

バタン。
どうなってんのか、もう分かんない!
ただここにいたくなくて走ってマンションを飛び出した。

「グスッ…ウエッ…ヒック…ヒック」
来なきゃ良かった!私なにやってんだろ?

頭がゴチャコチャでとても冷静ではいられない!


──もう帰ろう!


「ヒック…ヒック…」
溢れる涙を手で拭いながら駅に向かって歩く。


「─はる…ちゃん?─」
「………」

「─やっぱり葉瑠ちゃんじゃない」んっ?

「んっ……洋子さん…ウエッ…ヒック…ウエッ…」
洋子さんだ!私の顔を見て慌てて近づいて来た。

「どうしたのよ!」
グスッ…ウエッ…ヒック ブンブン、 なん…でもなぃ。


「じゃ何で泣いてんの。鏡也君と喧嘩でもした?」
ウエッ…ヒック ブンブン──
違うの大丈夫だから……

「………行くわよ」
ヒック…ヒック ブンブン。帰るの‼ 「ダメよ」

洋子さんに腕を掴まれ引き摺られるように歩いた。


カランカラン
「おかえり……えっ?葉瑠ちゃん」

洋子さんの後ろにいる私を見てヒロちゃんが驚いてる…

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