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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…
「洋子何があった?」
「私も分かんないんだけど……」
「奧の個室空いてるから─」
「えぇ。葉瑠ちゃん中で待ってて」
コクッ。
〝鏡也か?〟
〝たぶん〟
ヒロちゃんと洋子さんが小声で話してる!
さっきからバッグの中から携帯のバイブがずっと鳴ってる。
たぶん鏡也君かな?─でも今は出たくない。
頭が回んない!眼を瞑るとさっきのリビングの光景が浮かんできて、止まっていた涙がまた零れてくる。
鏡也君は遠藤さんが部屋に居るのは知ってたようだった。
いるはずのない私が居たからビックリしてた!
【葉瑠さん仕事忙しいんでしょ?─鏡也さんの事は任せて下さい。部下の私が面倒みるんで……】
そっか。私が近くに居ないから……鏡也君は遠藤さんに頼ったのかな!
私─彼女失格だね。
「葉瑠ちゃん。これ飲みな」
ヒロちゃんがホットミルクを作ってくれた!
フーフーズズー「おいし」
洋子さんは、私の横に座って背中を擦りながら涙を拭いてくれる。
「落ち着いた?」コクッ。
「何があったのか教えてくる?」
葉瑠ちゃんの力になりたいのって……
「鏡也が何かしたんだろ?理由によっちゃ俺達が鏡也を懲らしめてやるからな」
ブンブン……鏡也君は悪くないよ!
私が近くにいられないからしょうがないのかも……
自信が無くなっちゃった。
「葉瑠ちゃんなに言ってんの?悲しいこと言わないでよ」
「まだ葉瑠ちゃん達は始まったばかりでしょ」
だから……
始まったばかりだからこの先が不安なの。