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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…
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「もしもし鏡也?葉瑠ちゃんの事だけど……」
「ヒロちゃん。葉瑠…そこにいるの?」

葉瑠が部屋を飛び出してから何度電話してもまったく出ないんだよ。

ヒロちゃんが葉瑠の名前を出したって事は、きっとヒロちゃんのところにいるんだな!

よかった!「今から迎えに行くから」
電話を切って急いで迎えに行こうとしたんだ。

なのに……
「鏡也!葉瑠ちゃんもう帰ったから」
えっ?─どこに?

「葉瑠ちゃん明日も仕事なんだろ?もう帰ったから─」

はっ?なんで引き留めてくれないんだよ。
「鏡也落ち着け」
「落ち着いてられるかよ?なんで……くそっ」

「鏡也。なんでこうなったかよく考えろ。きっと理由があったんだろうけど……」


………葉瑠…なんか言ってた?

「自分が近くに居ないから鏡也が他の人に頼ちゃったって。鏡也の彼女でいる自信が無くなったって」

ハッ!葉瑠…なに言ってんだよ。

なんでだよ。─寂しいこと言うなよ!
遠藤の事は誤解なんだよ。

「ヒロちゃん…俺どうすればいい?教えてくれ」

「鏡也……ちょっと葉瑠ちゃんに時間をやれ」

時間って!なんだよ。
別れるみたいことやめてくれよ。

「葉瑠ちゃん不安なんだよ。これからどうすればいいか考える時間が必要なんじゃね~か?」

〝大丈夫だよきっと!信じてやれ〟

葉瑠…頼むよ。俺から離れんな……頼む!

これから俺はどうすればいい?

ごめん葉瑠…遠藤とは何もないんだよ!ほんとに。
ちゃんと俺が断らなかったから……こんなことに──

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