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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…
******
「葉瑠…仕事休めるの?忙しいんでしょ?」
大丈夫だよ!お母さん。

「休むよ!彩ちゃんの結婚式だもの。この日だけば休みますから…って部長には言ってあったから大丈夫」

丁度いいの……いろいろ考えたいし!

「お母さんも一緒に行く?こんな機会は滅多にないし観光もしちゃおうよ」

「そりゃ行きたいけど。無理よ…」

そっかそうだよね!

婦長さんだもの…娘の友達の結婚式についていくなんて言えないよね?

「鏡也君誘ったらいいじゃない」
「えっ?─無理だよ!忙しいから」

ほんとは一緒に行きたくて誘いたかったけど…

「ひとりで大丈夫なの?」

……大丈夫……だよ!たぶん。
正直言うと…心細いけど。

「お土産は頼むわよ」
うん!わかってる。
彩ちゃんが葉瑠にお薦めの場所があるからって言ってたからそこに行ってみよう。

「ねぇ葉瑠…?鏡也君と何かあったの?」

えっ?お母さんが突然そう言うからビックリ
なんで?

「葉瑠が無理して笑ってる事くらいお母さん分かるわよ…喧嘩したの?」

ううん……喧嘩ってわけじゃないの。

「……遠距離って難しいね?私には向かないかも」

「やだ!もうそんなこと言ってんの?頑張りたいって言ってたじゃない」

そうなんだけど──

「やっぱり寂しくなっちゃったのね」
「────」

もちろん寂しいよ。
でもそれだけじゃないの!

鏡也君はスッゴく優しいし、いつでも私だけを見てくれる………

今だって毎日……メールをくれる…

でもメールの中身は見てないの。

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