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秘密のキスは蜜の味【完結】
第16章 切なくて…恋しくて…
「………は…る?」んっ?──
横から名前を呼ばれて………わたし?
えっ?─なんで? ここに!
「きょうやくん……」
そこには逢いたくて逢いたくて仕方がなかった鏡也君がいた。
もうビックリして動けなくって……
鏡也君は切なそうな顔で私に近付いてきた!
「葉瑠…なんでここ「鏡也さん……お待たせ…あっ葉瑠さん」
はっ!
「………………」
──なんで?
せっかく1歩前に踏み出そうって決めたのに……
なんでいつも邪魔するの?───遠藤さん
「葉瑠…あの……これは……!」
ポロポロ……ウエッ…クゥエッ
「もぅやだ、鏡也君のバカ」
「葉瑠…待って「鏡也さんダメ……」
はぁはぁはぁはぁ。
ヤダ……必死に走った。もう見たくない。
停車中のタクシーに慌てて飛び乗った!
ウッ…ウッ…ウッ
涙がつぎから次へと溢れて止まらない……
悔しくて…情けなくて──惨め。
バカ、バカ……ウェッ…ウッ…ウッ
彩ちゃん…ごめんね!
もう頑張れそうにないよ。
心が折れちゃった……
─────
ガチャ!
ホテルの部屋に帰ってベッドに倒れ込んだ。
鏡也君は追い掛けてはくれなかった!
携帯を確認してもなんの連絡もない……
あぁ~もうほんとに終わっちゃったんだ。
私から離れたのに…この方がいいに決まってるのに次々に涙が溢れて止まらない・・・・
「バカ、鏡也のバカー」
ガン………おもわず投げつけた携帯が床に転がっていった。