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秘密のキスは蜜の味【完結】
第17章 心配でたまらない
今、掛けようとして……
「遅い!俺が出てからどれだけ時間が経ったと思ってんの」
「ごめんなさい」
「ほんとに不審者だったらどうすんの?」
んっ……。ギュッ
「葉瑠が気を付けてくれなきゃ、すぐ助けに来れないんだから」
うん。今度から気を付ける。
「携帯は?何回も電話したんだけど…何してたの」
「携帯は部屋……なんか動けなくてずっとここに座ってたから気が付かなかった」
「ずっとって……俺が帰ってから?」うん。
「…………そっか」
鏡也君はせつなそうな顔…
そっと私を抱きしめてくれた。
「ごめんね!電車もう無くなっちゃったよね!」
私のせいで鏡也君の仕事にまで……
どうしよう……「タクシーで帰る?」
「タクシーってここから、いくらかかると思ってんの?」
「今、2万位なら…足りないか」
バカ……いいんだよそんなの。って鏡也君が!
「遠藤にはメールで報告させるから」
「………」
遠藤さん、私の事ダメな彼女って思うかな?
「葉瑠……心配すんな、俺が勝手に戻ってきたんだから」
んっ?──鏡也君なんで?
「また余計なこと考えてんだろ?」
葉瑠の考えそうな事は大抵わかるよ。って。
「それより今日泊めてくれますか?」
うん。もちろん!
「良かった!明日始発で帰るから」
私のせいで鏡也君に迷惑掛けちゃったけど……
でももうちょっとだけ一緒に過ごせるから嬉しい
「お風呂入れてくるね」
「葉瑠……じゃ一緒に入る?」
それはダメ。いくら二人きりでも家じゃ……
「冗談だよ」
ムッ……!