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秘密のキスは蜜の味【完結】
第18章 まさかの展開
口も聞かずに早足で引っ張るから小走りで必死についていく!
「早く、鏡也君に逢いたかったのに、課長ったら、どうしても行けって」ハァハァ、鏡也君早いよ歩くの。
「命令だぞって……」ハァハァ
「許してくれない?もうキライ?」
「…………」
返事くらいしてよ。グスッ…
「……終電間に合うから……帰った方がいい?」
「こんな時間に帰る方が危ないだろ」
「だって……泊めてくれるの?」
「…………泊まりたきゃ、泊まれば…いいだろ」
ふと─さっきのヒロちゃんの言葉を思い出した。
【アイツ単純だから甘えたらすぐ機嫌直すぞ】
「うん。泊まりたい」
「…………!!」
相変わらず喋らない鏡也君が気になって、顔を覗いたらソッポ向かれちゃった。
もう怒ってないのかな?
それからも時々顔を見るんだけど、その度に顔を背けるの。─なんで?
ガチャ。─「ほらっ早く入れ!」
「うん」
玄関を入るとどんどん一人で部屋に行こうとする─
「待ってよ!」ガシッ。
後ろから鏡也君に抱き付いた
「まだ怒ってるの?」
「─葉瑠はさぁ色々一生懸命になるのが良いとこだけど、隙がありすぎる」
どういうこと?
あの社長ってヤツの話し、ちゃんと聞いてたか?─
課長がね、お酒が弱い社長だからガンガン飲ませろって言うから……なんか言ってたけど聞いてなかった!
「バカ……今度二人だけで食事に行こうって言われてたんだぞ。葉瑠適当に返事するから、喜んでたんだよ」
えっ……だから『約束だよ』って言ってたの?