この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
秘密のキスは蜜の味【完結】
第19章 一人暮らしなんて…へっちゃら!?
「いや……部長が何とかするだろ!今から俺が行っても夜になるから……」
鏡也君はそう言うけど、時計を凄く気にしたり連絡を待ってるみたい。
遠藤さんの担当でも、きっと鏡也君の事だから責任を感じてるんだと思う。俺がやってれば……って!
「鏡也君?…ここから近い駅に送って」
えっなんで?
…私電車で帰るから鏡也君はそのお客様の所に行って……鏡也君を呼んでるんでしょ?
「そんなこと出来るわけないだろ」
私なら大丈夫だよ!ひとりで帰れるから。
「ここ来たことないだろ?ひとりで電車で帰った事もないし。絶対ムリだから」
帰れます!私一人で北海道行ったもん。
ねっ?…大丈夫だから!
ここからならまだ近いでしょ?
私を送ってすぐ帰るなんて大変だよ!
ねっ?そうして
「ほんとに大丈夫か?帰れる?」うん。頑張る!
────
駄々をこねる鏡也君を何とか宥めて駅のロータリーで降りようとしてるのに──
「葉瑠…ごめんな。道分かんなくなったら誰かに聞けよ。案内するって言われても男には着いてくな」
うん大丈夫!
「あっ最近は女もあぶね~な。誰にもついてくな」
分かったよ!
「困ったらすぐ電話して…俺が迎えに、あっ行けない…か!こっ交番へ行け」
鏡也君、早くしないと電車来ちゃうかも……
ギュッ「葉瑠…ごめんな!ほんと大丈夫か?何かあったら困る」
うんうん。正直不安だけど頑張ってみる。
車の中だけど、鏡也君にキスされて……急に寂しくなって涙が出そう。