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秘密のキスは蜜の味【完結】
第20章 話し聞いてよ!
〝お客様のお掛けになった電話番号は……電源が……〟
何度…掛けても非情なアナウンス
「はぁ~!」どうしたらいいの?
あの日から3日も経つのに全然繋がらない!
メールも送ってあるのに返信もないし……
鏡也君…もう話しも聞いてくれないの?
私とは終わりにしたいのかな?
このまま話しもしないで終わらせちゃうつもり?
不安で不安で仕方ない。
仕事だけはしっかりやらなきゃって思うけど、鏡也君の事が頭から離れなくてついつい考えちゃう。
気を抜くと辛くてすぐ涙が滲んでくる!
何で電話にも出てくれないの?
もし……鏡也君が別れたいって思ってるなら…
はっきり言ってほしいよ。
じゃないと私……
「……やした。…おい宮下!」はっ…あっはい。
「どうした?大丈夫か?」
「グスッ、はい。だっ大丈夫、です!なんでしょう」
溢れそうな涙を手で拭い顔を上げた。
「……は~!ちょっと来い」
私の顔を暫く眺めて、課長は大きくため息をついた。
今話し聞いてなかったから、きっと怒られるんだな
課長は会議室のドアを開けて、振り返った!
無言でドアを開けたまま……
入れって事ですね?
バタンッ。「座れ」──はぃ。
しばらく沈黙したままで空気が重い。
何か言ってくださいよ!
「宮下、もしかして彼氏と揉めたままか?」
「……!…」
そうなんだろ?
「──//」
私がずっと俯いて返事もしないから…課長はまた溜め息をつく。