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第20章 話し聞いてよ！

「藤堂さんちょっといいですか？……」

お袋さんに呼ばれて─何の話かと思ったら……

宮下が会社を辞めてご両親の所に行きたがってるらしい。

バカっ！宮下のヤツなに考えてんだ。

お袋さんも…宮下をひとりで置いとけないって。


心配なのはわかるけど…

そんなことしたら、ますます彼氏と逢えなくなるだろうに…

宮下……お前、俺がどんな思いで本社に行かせたと思ってんだよ…

彼氏と話が出来てないのに先走り過ぎだろ…！
勝手に行動しようとすんな。。。

お前の考える事はぶっ飛び過ぎなんだよ！

そんなんだから…ほっとけなくなるんだ。

人の気も知らないで！ったくよ─


きっと二人の関係が拗れてるのはやっぱり俺が関係してるんだよな…

ちゃんと話し合ってからじゃないと後悔するぞ。

いいのか？……宮下。
俺が弱みにつけ込んでも……

「あの子頑固なところがあるから、言い出したら聞かなくて…どうしたらいいか」

頑固か……そうらしいな！


「お母さんその話…私に一度預からせて頂けませんか？私ひとりの一存では決められないので…」

「もちろんです。仕事が嫌で辞めるって言ってるんじゃないと思うんです」

でしょうね！

宮下やご両親の気持ちもわかるけど……大事な戦力だ宮下は！

簡単に辞められちゃ困るんだよ。

俺の転勤も迫ってる、早いとこ対応しないとほんとに辞めることになりそうだけど！

さてどうするかな？
なんとか思いとどまるようにしなきゃな…