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秘密のキスは蜜の味【完結】
第20章 話し聞いてよ!
*****──カランカラン。

「あれっ鏡也……なんだその荷物」

「出張だったんだよ!─ヒロちゃん飯」

マンション帰らなくていいのか?
葉瑠ちゃん飯作って待ってんだろ?


えっ葉瑠が?……そんなわけね~だろ!

「昼間会ったぞ葉瑠ちゃんに…」

まさかお前……知らなかったのか?
…待ってるぞ。電話しろよ!


「……携帯ぶっ壊れてんだよ」

急な出張が入ってまだ修理出せてなくて

あの日…葉瑠に電話した時…アイツと一緒にいるって聞いて、頭に血が上って思わず携帯ぶん投げたら電源入らなくなってて

電話しようとしたんだけど番号わかんね~し……

「お前もしかしてあの時から…仲直り出来てね~の?」

………あぁ!…葉瑠何か言ってたか?


「……別に…あっ…そういえば俺に……昨日鏡也が店に来たかって─それに、もう会わないみたいな言い方……」

(元気でね…さよなら!)って

なんだよそれ!
俺が電話しなかったからか?…

「葉瑠ちゃん、昨日から鏡也を待ってたんじゃ…」


「帰るわ」

きっと俺に何度も電話したんだろ…繋がんなくて逢いに来たんじゃ──


─────//
ガチャン‼

「───葉瑠」
部屋は真っ暗で葉瑠の姿はなかった!


テーブルの上にはラップが掛かった皿がある…

「葉瑠………!」

俺のために作ってくれたのか?

ここで食事作って…いつ帰って来るかも分からない俺をずっと待ってたんだな?

一緒に手書きのメモが置いてある!

【余計なことしてごめんなさい。いらなかったら捨ててね…】

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