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第20章 話し聞いてよ！

「鏡也君……ちょっといいかしら」はい。

……病室で寝ている葉瑠の顔を眺めていると……
お母さんに呼び出された。

「葉瑠は…何があったんですか？」

すいません。俺が原因だとは思うんだけど─

「私もね、藤堂さんから聞いたんだけど…あっ藤堂さんて葉瑠の会社の課長さんなんだけどね─」

──はい。知ってます！


お母さんはアイツから聞いた事を話してくれた。

一人暮らしをしてからイタズラ電話が掛かってくるようになったこと。

それが最近酷くなって眠れなかったって…


そう言えば……
今になって気付くことがたくさんある。

俺が逢いに行ったとき、様子がおかしかった……
ずいぶん甘えて俺から離れようとしなかったし

あっ？……
（ねぇ鏡也君♪知らない人に電話してテレフォンセックスしようって言った事ある！？）

あの時の言葉──葉瑠が言われてたんだな？

それに夜中の電話…間違い電話って言ってたけど、違ったんだろう！

俺に相談があるって言ってたのに……

気にも止めてなかった！
全部俺のせいで葉瑠を追いつめて─

なにやってんだよ俺は！

「あの子何でも我慢しちゃうから、限界が来ちゃったのね。葉瑠がね…仕事辞めてお父さんのとこに行くって言い出してね…」

えっ？……そんな

私も、やっぱり葉瑠を残して行くのは心配だから…

葉瑠がそうしたいなら連れて行こうと思ってるの！

鏡也君…いいかしら、それで。。。


お母さんの言葉を聞いて動けなくなった。