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秘密のキスは蜜の味【完結】
第20章 話し聞いてよ!
ノックの音がしたかと思ったらすぐドアが開いた…
えっ?
焦った葉瑠は凄い力が出るんだな!─ベッドから落とされたよ。
「あっお母さん…おはようございます…アハハ、寝ぼけてました」
来るの早すぎじゃね?
もうちょっと気を使って欲しかったな…
「ほらっ…内緒で鏡也君を泊まらせたでしょ…
早朝回診からここに鏡也君がいたらバレちゃうから私も来たのよ!」
あっそうですよね。
お母さんは慣れた手つきで問診しながら葉瑠の脈を測ってる。
「ずいぶん脈が早いわね、どうかしたの」
「えっ…えっとお母さんが急に来たからビックリしただけだよ」
そう?じゃ大丈夫ね…
そう言ってお母さんはすぐに病室を出ていった!
「はぁビックリした」
「葉瑠…俺、腰打ったんだけど」
〝だってあの時はしょうがないでしょ〟
俺が腰を押さえて呟くと慌てて腰をさすってくる!
ダメって言ったのに鏡也君があんな事するから…
「なに?どんな事?」
葉瑠にじわじわと近づいて腰を引き寄せる。
腰が使い物にならなくなったらどうすんだよ。
葉瑠が寂しい思いするんだぞ?
労ってくれなきゃ!
なっ?耳に唇を付け甘く囁くとブルッと身体を震わせる!
ガチャ。
パッ……「さぁ二人とも帰るわよ」
いきなりドアが開くから…慌てて葉瑠から身体を離した。お母さん…次はもうちょっとゆっくり入って来て下さい!
さすが元婦長。お父さんが早く帰って来るからって、こんな早朝に退院の手続きしてくるとは………