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秘密のキスは蜜の味【完結】
第20章 話し聞いてよ!

確かに!──俺達が話す前になんで弟君にそんなこと聞くんだろう?

「いいじゃないそんなことは、とにかくカズの所はダメなのよ!嘘だと思うなら…お父さん今カズに電話して聞いたらいいじゃない」

嘘なんて言ってないだろ
じゃぁ…どうすんだ?

「葉瑠?…あなたの気持ちはわかったわ。でもまだ辞表だって出してないし仕事に支障があったら困るでしょ!」

明日藤堂さんに相談にしなさい。ってお母さんが

──コクン……!

いくらここで話し合っても会社を辞めなきゃ今までと変わらない……

でも明日から葉瑠がひとりになるんだぞ!

イタズラ電話の件も何も解決してないのに…明日からまた葉瑠を一人にするなんて俺には出来ね~よ。

「お父さんお母さん…俺、暫くここに居候させて貰えませんか?」

「ちょっと鏡也君、ダメだよ」
葉瑠…いいから黙ってて‼

葉瑠と繋いだ手を自分の方へ引き寄せ…もう片方の手で二人の手を包むように強く握り締めた!

「もう葉瑠を一人には出来ません…お願いします。
もちろん部屋も別々にします!葉瑠にその…手を出したりなんて絶対にしませんから。ただ…葉瑠が心配なんです」

やっぱり俺が遠距離通勤しよう。
なんとかなるだろ…

お父さんからしたらいくら俺が部屋を別々にって言っても全然説得力はないだろうし…そんなことは何とでも言えるって言われればそれまでなんだけど!

「……………!」

「お父さん…鏡也君はこんなに葉瑠のこと想ってくれてるのよ。何とか言ってあげて」

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