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秘密のキスは蜜の味【完結】
第20章 話し聞いてよ!

お父さんは言う事だけ言って自分の部屋に籠ってしまった。

「鏡也君、葉瑠の事は心配しないで」
「はぃ。お願いします」

二人ともお父さんの事悪く思わないでね?

お父さん…葉瑠が心配で仕方ないのよ!
とっくに二人の事は認めてるけど寂しいのね。

葉瑠が鏡也君の所に行っちゃったら…きっともう帰って来ないと思うから……

「子離れできなくて困っちゃうわ!」

寂しい……か!
確かに…娘がいたら当然なんだろう。

部屋に向かう後ろ姿がやけに寂しそうだったし…

お父さんのそんな姿を見たら凄く悪いことしたような気になるよ。

「お父さんに悪いことしちゃったかな」

そうだな!
でもここを避けて通るわけにはいかないし─

「葉瑠も年頃だもの、お父さんも今から心の準備しとかなきゃ…予行練習よ」

「なに?心の準備って!」

葉瑠…天然過ぎるだろ?
ほんと分かんないのかよ?

「葉瑠がお嫁さんになるときの準備よ」

ふ~ん。─えっ?

「お嫁さんなんて、まだまだ行かないから大丈夫だよ」
恥ずかしそうに葉瑠は俯くけど……
まったく考えたりしないのか?

少しくらいは想像しろよ……

俺は…時々考えるよ!

葉瑠との将来を─

葉瑠には言ってないけど…
いつかまたお父さんとお母さんに挨拶に来るから


でも、これで明日から葉瑠も安心だな!
お母さんがそばに居てくれるんだから……

俺は葉瑠がいつ来てもいいように準備しておこう

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