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秘密のキスは蜜の味【完結】
第23章 愛くるしい君

ペシッ。「痛った!」
やだなにも叩かなくても─

「ほらっ早く歩け、この鈍感女」
鈍感女って、は?~それ私のことですか?

「さあな……」

あっちょっと部長…誰ですか鈍感女って……

「いいんだよそんなことは…早く乗れ、会議の時間過ぎてんだよ」
あっそうでした!

運転する部長──黙ってたら凄くイケメンなのに勿体ないなぁ、なんて思っちゃう。

「やっとラブリエがオープンしたと思ったら次は展示会だぞ。身体もたねぇ~な!」

へ?あ~そうですね、
大変ですけど頑張って下さい部長。

「私は展示会の前に休暇を申請したいんですけど大丈夫ですよね?」

展示会の評判がよくて…またするんだけど、私はラブリエがあるし今回は何も言われてないから関係ないでしょ!

モニターの旅行で休み取ってもいいよね?

「はっ?休暇だと……お前なに他人事みたいなこと言ってんだ。宮下も手伝うに決まってんだろ~が」

えっ?うそっ。
何も言われてないですよ。

展示会は営業一課の仕事だぞ。
宮下はどこの所属なんだ?…


「えっと営業一課……だった…かな?アハハハ」

そうだろ~みんなで成功させよう。って時に
休暇って……お前よくそんなこと出来るね~!


会社に着くまでずっと嫌みを言われて…

「誰のお陰で本社勤務になったんだ?」

アハハハ、それを言いますか?
「みんなが忙しい時に休暇を取るのか?」

仲間に聞かれたら旅行に行くって言えんのか?
言えないだろ~それは…!

あっはぃ。そうですね!
言えません。

「じゃどうすんだ?休暇……取るか?」

とっと…トリタイケド……取りませんょお……

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