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秘密のキスは蜜の味【完結】
第23章 愛くるしい君
なんかワクワクしちゃう!
「葉瑠?…よそ見してたら危ないよ」
鏡也君に手を引かれ人の流れに沿って歩いて行くと大きな橋に差し掛かった。
橋から見える河川敷は凄い人。
「花火大会みたいだな」
うん、そうだね♪
「下まで降りるか?」
ううん…いいよここで
シートもないし…ここで充分‼
「よし、じゃ屋台でなんか買って来ようか?」
うんそれがいい!
「何食べる?」
「焼きそば、たこ焼きも…あとかき氷ね♪」
クスッ……はいはい。
「やっぱり凄い人だね」
橋にも人が溢れてちょっとの隙間にもどんどん人が入ってくる。
「葉瑠…ここにおいで」
鏡也君は私を庇うように胸の中に入れてくれた!
「混んでるから、こうしてような」……背中にピッタリくっ付いてお腹に手を廻してくる……
いつもなら人前でこんなことはしないけど…
ここなら恥ずかしくないね。
隣のカップルもおんなじようにしてるもの!
隣の彼女と眼があって思わず二人で笑っちゃった…
ニコッ……クスッ……クスクス
そろそろ始まるかな?
ヒュル~ル~ルル~ド~ンー
あっ始まった。
「鏡也君~キレ~イ」クスッ…コクコク。
私の頭に顎を乗っけてギュッってしてくれるのがなんだか嬉しくて…
「…すげ…っな……」
「えっなに?」
花火の音が凄くて鏡也君の声が聞こえないの。
振り返って聞こうとしたんだけど…
私の顔のすぐ横に鏡也君の顔……
あまりの近さに恥ずかしくなって、すぐにまた向き直った。
すると鏡也君は屈んで話し掛けてくる。
「良かったな花火見れて」コクン…
照れるから
私は夜空を見ながら大きく頷いた…