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秘密のキスは蜜の味【完結】
第23章 愛くるしい君

「葉瑠どした?」
鏡也君が横から私の顔を覗き込んでくる。

だって…横向いたらキスしちゃうくらい近いから…

すると鏡也君は……
どさくさに紛れて頬っぺにチューするの。

えっ!
思わず横を向いたらまた…チュッって!
今度は唇に………

ちょっとなにするの。

クス…「葉瑠…反応し過ぎ……」
だって!
誰かに見られたらどうするの?

キョロキョロ
周りを見渡すと
ほら、何人かの人と眼が合っちゃった。


ヒュ~ヒュ~ルルル~ルルル~ルル

ドド~ン、パッ…パラ~パラパラ~‼ 

「花火見てな」

うぅん……花火にも鏡也君にもドキドキする。

花火を見てると周りなんてどうでもよくなって
後ろにいる鏡也君ともっとくっ付きたくなった。

お腹にある手をギュッって握って用もないのに顔を見上げたりして…

そうすると、ニッコリ笑ってくれるから…!

「そんなに見たらキスするぞ」……もうっ。クスッ…


花火大会もそろそら終わりが近づいた。

最後に数十メートルの川を横切るような滝の花火。

「「「うわぁ~‼」」」
パチパチパチ……もの凄い歓声と拍手。

「キャー!すごい凄い。鏡也君!」

「おぅ凄いな…ナイアガラの滝って言うんだよ」
…って鏡也君が教えてくれた。


あ~ぁもう終わっちゃった!
「楽しかったね」
「そうだな」

花火が終わるとみんな一斉に動き出すから、慌てて鏡也君の腕にしがみ付いた…

「大丈夫か?」
「うん。手…離さないでね」

怖いくらいに人が多くて、足元だけ見て必死についていく。手は繋いでるけど鏡也君の姿は見えないから絶対離さないようにしなくちゃ……

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