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秘密のキスは蜜の味【完結】
第6章 ダメなのに惹かれてく
*****
急遽決まった本社のヘルプ。


英美ちゃんにも連絡しなかった!

連絡すれば鏡也君に知られるような気がして…

鏡也君からの連絡は全然なくて、私だけが舞い上がってたんだって思って忘れようとしてたのに!


まさかバッタリ真司君に会うなんて……ヒロちゃんのお店に英美ちゃんが居るからって言われて、迷ったけどまさか鏡也君まで……

心臓が飛び出るかと思うほどビックリした!

なるべく冷静を装って適当な所で帰ろうと思ったのに─手を握ってきたりしてどういうつもり?

カラかって楽しんでるの?


おまけに英美ちゃんったら酔っ払って祐輔の話までして、もうっ英美ちゃんも鏡也君も………

いろいろ考えてたら、だんだん腹が立ってきた!


ヒロちゃんが鏡也君に私を送るように言ったけど─

「ひとりで大丈夫」
そう言って荷物を持ってすぐ店を出た。


自然と歩くスピードが速くなる。

ズンズン歩いていると後ろから……
「葉瑠…待って、送るから!」
鏡也君が慌てて追い掛けてきた。

「葉瑠?……待って」
無視して歩いてると…鏡也君に手を掴まれた。

「いい!ひとりで行ける!」

「葉瑠…?なに怒ってんの?俺なんかした?」

「怒ってない」
鏡也君の手を振り払ってそのまま歩き続ける!

「怒ってんじゃん」
そう呟くように言うと黙って私の後を付いてくる。


「ついて来ないで!」

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