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秘密のキスは蜜の味【完結】
第6章 ダメなのに惹かれてく
「葉瑠…?道そっちじゃない」
えっ……立ち止まって見渡すと…あれ? ここどこ?
クスックスッ
笑わないでよ。もうっ!
「……んっ…どっちよ?」
「こっちだよ」私の手を掴んで歩き出すから
「手、離して」
「ダメ」
無理やり手を引かれ離してくれないんだから
仕方なく無言でついていった──
鏡也君ったら私から荷物を奪い指を絡めてくる。
「……ムッ」
「強情!葉瑠の意地っ張り!」
「……むぅ……!」
俯いたまま暫く歩くと─
「葉瑠…着いたよ‼」
えっ? 「──あ、り…がと。」
一応お礼は言ったけど。
鏡也君はフロントに行くよう私を促してエレベーターに向かって行き出した─
「もういいから‼」
「部屋まで送る!」
なんで?もう迷わないよ。
「ゆっくり話したい」
「べつに話すことないし」
「俺はある」
「…………!」
話しが進まないじゃない。
部屋の前でも引かない鏡也君。
仕方なく部屋へ入れると後ろから抱き締めてきた…
「鏡也君ヤメテ」
「嫌だ!」
「話があるって言ったよね」
「あるよ!」
「葉瑠…逢いたかった!」
「………うそ」
「嘘じゃない」
「…………ただ、エッチしたかっただけでしょ?」
「──なんでそう想うの?」
「……………だって!」
「俺、葉瑠が好きだって言っただろ」
「連絡だってしてこないくせに」
「──すっごく忙しかったんだ。夜中にしか電話出来ないしタイミングが分かんなくなった!……」
「…………………」