パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第25章 俺の前で泣くな！

「洋子さん。葉瑠はどこに行きたかったの？」
「………それは……」

教えてくれよ。どこに行こうとしてたの？

前にね…うちの雑誌で特集したんだけど、カップルで行くと幸せになれるパワースポットってのがあってね…

その中で特に効果があるって評判の場所があるのよ。

他の場所とは少し違って、そこはいつ行ってもいいわけじゃなくて…パワーの強い日に行かなきゃダメって言われてるの。

それが今年は葉瑠ちゃんの誕生日で、おまけに土曜日だから絶対に行きたいって凄く楽しみにしてたの！

鏡也君を驚かせたいから内緒で連れてくって…

あっでも、ほんとに効果があるかは分からないんだけどね……


そうか…確かに…楽しみにしてたって言ってた…

約束したから行こうって俺が言ったのに、進まない話についイライラして…葉瑠を怒らせた。

そうか…そりゃ明日じゃ意味ないよな…
それを明日にしようって言ったから怒るのも無理はない！

俺のせいで葉瑠の誕生日が台無しだ。
プレゼントだって用意してないし……

なにやってんだ俺は…

「あっ鏡也ほらっ、でも仕方ないよ。誕生日も知らなかったんだし…お前が葉瑠ちゃんとの約束を変更するなんて余程大事な用事だったんだろ？」

大事な…用事…「違うのか？」

いやその時はそっちを優先した方がいいって思ったんだけど…そうでもなかった。

葉瑠にかわいそうな事したよ！


「葉瑠ちゃん…どこ行ったんだろ？」
洋子さんが呟いた一言に…一気に不安になった。