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秘密のキスは蜜の味【完結】
第26章 愛すればこそ

横目で鏡也君を見ると焦ってる。
「あっ洋子さん、それは……」

洋子さんは私達の様子なんて目に入ってないみたい

「営業スマイルも程ほどにしないとまた誤解されちゃうわよ!前の時も大変だったじゃない?」

「えっあっ、いや別に親切にしたわけじゃないんだけど…アハハハ」

前も?……前にも同じような事があったの?

「おい洋子、余計なこと言うな」
ヒロちゃんが洋子さんの話を遮るように声を掛けて、そこで漸く洋子さんのお喋りが止まった!

「へ?あっ、葉瑠ちゃん、私ったら変な言い方しちゃったわね」

違うのよ。ほらっ鏡也君カッコいいから、いろんな子が寄ってきて狙われ…あっいや違うわね…

洋子さん、なんでそんなに焦ってるの?
どういうこと?

「えっと、とにかく鏡也君は今は葉瑠ちゃんが…」

今は?
「あっ今はって言うのは…えっとなんて言えば…」

「あの、葉瑠が心配すると思ったから言わなかったけど、何もないからな」

でも鏡也君?
洋子さんにそんな言い方されたら気になるでしょ!

もうっなんなの?
訳がわからずヒロちゃんを見ると…心配ないよって
優しい笑顔を返してくれる。

「ほらっ洋子が余計なこと言うから……何もなくても心配になるだろ~そんな言い方したら…なあ葉瑠ちゃん」


コクコク。そうそう。

「別に何もないんだから話してやれよ鏡也」

「あぁそうかごめん。でもそんな大袈裟な話じゃないんだよ…昔、女の子に付きまとわれた事があるって言うだけの話だから」

え?付きまといって─ストーカー?

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