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秘密のキスは蜜の味【完結】
第26章 愛すればこそ
えっ?転勤なんて何も……聞いてなぃょ。
「うそっ!ヤバッ」
鏡也君が転勤するって噂があるの?
ねぇ遠藤さん!
「えっと……はぃ」
あっ!でもただの噂なんで分からないですよ。
最近、出張が多いから噂になっちゃっただけだと思うんだけど──
「私が聞いても教えてくれないんですよ……」
そんなの、何も聞いてないよ!
間違いじゃない?……
だって…昨夜は出張から戻ったら話をしようって!
でも、一緒に住もうとは言わなかった。
ただ帰ってきたら話をしようって言っただけ……
「……瑠さん、葉瑠さん」
──あっなに?
「そんな噂信じちゃダメですよ。転勤が事実なら葉瑠さんに黙ってるわけないですよ」
うっうん。そう、だよね!うんそうそう。
私に黙ってるわけ…ないよ、そんな大事な話
でも「………///」
「あっあの葉瑠さん。私…用事を思い、出して…じゃ、ここで……さよなら」
うん。さよ…なら。
───***
どうやって帰って来たのか、あんまり覚えてないほどボーっとしてた。
考えないようにしようと思うのに…
ダメだ気になって!
だって今考えると、そう言えばって思う事がたくさんある。
(…もしも、もしもの話だけど…また遠距離しなきゃならなくなったらどうする?)
(そうなったら俺について来るか?)
私が返事に困ってたから…
(俺に黙ってるからちょっといじわるしたくなっただけだよ)
ふざけたように言ってたけど……
あれはもしかして私に本気で聞いてきたのかも。