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秘密のキスは蜜の味【完結】
第26章 愛すればこそ
怒鳴ったの?鏡也君が…
それは言ってなかったけど…
「鏡也君……あの、昨日の話だけど……」
昨日?……あ~お母さんがって話?
鏡也君はどう思ってるんだろ。
「その話は…待って…帰ってから話そ!なっ?」
やっぱり嬉しそうじゃないね。
ほんとに転勤の話があるのかも。
私がやりたかった仕事が出来て浮かれてたから、きっと言えなかったんじゃ……
「葉瑠?………葉瑠?」んっな、に?
さっきの話、気にしてるんだろ…俺が言った事!
その話は帰ってからって言ったから。
んっだって……
「鏡也君きっと喜んでくれるって思ってたから!……嬉しくないの?」
「そりゃ嬉しいさ。でもな?いくらお母さんがそう言ってもお父さんを騙す事になるだろ?」
それは俺が嫌なんだよ!分かってくれる葉瑠?
「それと葉瑠に言っておきたい事があるんだ」
なに?
今教えてって言ったのに、とにかく逢って話そうって……
「俺、金曜日に帰るけど、そのまま会社戻って報告書上げなきゃいけないから…土曜日に逢お」
それまで待ってて!葉瑠、わかった!?
わ、かった。
なんかガクッって力が抜けてくような感じ。
「葉瑠…?葉瑠」──ん?
「俺、葉瑠を愛してるから…」
鏡也君…やだ、何か、そんな言い方……
「ほんとにお別れするみたいじゃない」
「バカっ別れるわけないだろ」
「グスッ……だって、この間から鏡也君変なことばっかり言うし」
それに遠藤さんまで……あんなこと言うから
もう頭の中がグチャグチャだよ…