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秘密のキスは蜜の味【完結】
第27章 愛すればこそ②……

はっ!ちょっと。こんなところで
キスなんてして
何を考えてるの?

「俺が手にキスするのを葉瑠がジーっと見てくるから、キスしたいのかなって思って」

カチャ。
それだけ言って何も無かったように車を発進させる。

「やだ、見られちゃうでしょ」クスクス……

「葉瑠は俺が思う通りの反応するから可愛いわ」

またすぐに手を取られて、繋がれた二人の手は鏡也君の膝の上に置かれた。


いつもなら楽しく会話するのに……今日は何を話していいかわからない。

転勤の事をもっと詳しく聞きたい気もするけど
また寂しくなって泣いちゃうかも……

鏡也君が私を笑わせようとしてるのに、言い出せなくてただ外の景色を眺めていた!

いつの間にか車は一般道から高速に入った。
もう随分走ってるけど……たいして変わらない景色に眠気が襲ってくる。

「葉瑠?眠かったらいいよ、寝てな」
……ブンブン、大丈夫。


カクン
「葉瑠いいから、着いたら起こすから少し寝な」

……ウン、ゴメンネ


────///
はる、葉瑠ぅ……起き、て…ついたよ…


ん?……はっ!あっごめんね。

「……ここどこ?」どこかの地下駐車場…

テーマパークじゃないし…駅ビルみたいな

ここに何があるの?

鏡也君は車から降りるとスーツの上着に手を通しながら助手席に回って来る。

ドアを開けてくれて、降りて!って…あッうん。

「鏡也君なにしてんの?」

「ん?ネクタイ直してる」
それは見ればわかるけど。

私が車から降りる間に窓を鏡代わりにネクタイのチェックをしたりして!

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