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秘密のキスは蜜の味【完結】
第27章 愛すればこそ②……
突然の鏡也君の告白に、もう涙しか出なくて返事をしたいけど言葉が出てこないの。
ヒッッ…ク、ヒックッ…
鏡也君が強く手を握ってくれてる。
「葉瑠どうなんだ」コクコク、ヒッ、クッ…ヒッ…クッ…
「鏡也君が帰ってくるまで待てるのか?」
「…グッ、コクン…待っ…グッ、てる」ヒック、ヒック
待っ…てるぅ、よ。
「そうか」……お父さんは一言呟いて俯いた。
「お、とうさ…ん」ヒックヒック
「鏡也君いいのか?
葉瑠は甘えん坊の泣き虫で頑固だぞ。我儘だし…」
「はい!俺、そんな葉瑠がいいんです」
「……わかった」
幸せにしてくれるか…なんて言わないけど、葉瑠を裏切ることだけばしないでくれよ!
「はい。絶対に」
葉瑠も、もうそんな歳になったんだな。
二人がそれでよければお父さん達は応援するだけだ…
「鏡也君に葉瑠をプレゼントするよ」
そうお父さんは言ってくれた!
「葉瑠、鏡也君…グッ、おめでと」
ウッ、ウェ…コクコク、お母さんも泣いてる!
「ありがとうございます」
鏡也君が二人にまた、深々と頭を下げた。
お父さんお母さん、もう1つ……
「「んっ?……」」グスッ…鏡也君?
転勤まであと3週間しかないんです。だからそれまで…葉瑠と一緒に住んではダメでしょうか?
「お父さん、いい…わよね」
お父さん、お願い許して!
はぁ~。お父さんが大きくため息をつくから、それだけはダメって言われるのかな?
「もう葉瑠は鏡也君にあげたんだ。これからの事は二人でよく相談して決めなさい」
お父さん─いいの?
「はい。ありがとうございます」