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秘密のキスは蜜の味【完結】
第27章 愛すればこそ②……

もう1回言って…

「聞こえなかった?」うん、聞こえなかった。
「ほんとに?」うん、ほんとに。コクコク─

クスッ
「葉瑠……俺と結婚してくれない?」

グスッ……ウッ……グスン

「返事は?」

「─私、生ものだから、返品…出来ないよ……」
「大丈夫、返品なんてしないから」

「大切に、扱わないと、壊れちゃう、んだから…」
「うん、大事にするよ」

「で、返事は?」



「……んっ、お願い…します」

ウッ、グスッ、グスッ、ヒックヒック



鏡也君は私の顔を何度も覗き込んでくる……

「俺また葉瑠を泣かせちゃった?」
葉瑠、今日泣き過ぎだよ……もう泣き止んで?
キスしたいんだけど……

「だって鏡也君が…泣かせるようなことばっかりするから」

「うんごめんごめん!続き、していい?」コクン

軽くキスをして、顔を見て微笑んで、またくちづける……

はじめは周りをキョロキョロしてたのに…だんだん周りの音も気にならないほど夢中になった……


「はぁ、葉瑠…」なっに? ハァハァ
「これ以上はヤバい、葉瑠がほしくなっちゃうから続きは帰ってから…」

あん、待って!もうちょっとだけ、このままで……
離れようとする鏡也君の首にしがみついた!

あと少しだけ、この感動を味わっていたいから……
「じゃ、もうちょっとなっ」

うんありがと!


「頑張って仕事してなるべく早く帰って来るから、待っててな」

「うん。待ってる─」

俺がいなくてもよそ見するなよ!
「しない。絶対しないよ」

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