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秘密のキスは蜜の味【完結】
第28章 寂しいけど頑張るから
「ヒロちゃん、今さぁ葉瑠が俺にキスしろって煩いからさ……キスが終わるまで待っててくんない?」
へっ?やだバカっ!?ヒロちゃんにそんなこと言ったら、もうお店に行けないよ。
携帯を放り投げて私の腰を掴んでくる。
あっ携帯─手を延ばせば届きそうなのに腕まで取られて…あ~届かないよ!
「ヒロちゃ~ん聞いてる?今の冗談だからね~」
私は必死に鏡也君の携帯に向かって叫んだ。
「キスしたいんだろ?待たせとけばいいよ」
ダメだよそんなの。それじゃ私が困るの。
クスクス、アハハ……アハハハ。
ちょっと笑い事じゃないんだけど……
「ハァハァ苦しい!葉瑠…大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないよバカっ」
「電話切れてるから」……へっ?どいうこと?
もうとっくにヒロちゃんとの電話は終わってるから─
うそ……
「ほんとだよ」ほらっ……
どれ?「………プープー」ほんとだ、切れてる!
「もうバカっビックリしたでしょ」アハハハ。
私が鏡也君を誘惑したから?
「俺がヒロちゃんにそんなこと言うわけないだろ?」
そうだけど、だって元はと言えば鏡也君が……
「せっかくだから続きしよ?…」
あっちょっと─ヤバイ。鏡也君を刺激し過ぎた!
そのまま押し倒されて
「鏡也君…あとで、ねっ?」
鏡也君…帰って来たばっかりでしょご飯食べよ!
ん?いいよ!今の俺は飯より葉瑠を食べたいから
「アン、また…だめぇ」
「葉瑠のせいだよ……」
「アッ、やっ…あ~だめそんなとこ」
結局プチ同棲してから、毎日こんな風になっちゃって……これじゃますます離れられなくなるでしょ!